- 「自分の身は自分で守る意識を持つ」~事前の情報収集が大事です。
- 「トラブルに対して適切に対応する」~相談窓口や利用可能なサービスを知っておきましょう。
自分の身は自分で守る
渡航先の治安状況を事前に熟知し、日本にいるときとは意識を切り替えることにより事件・事故を防ぐことが大事です。外務省の海外安全HPを必ずチェックしておきましょう。
また渡航先での連絡先(宿泊するホテルや現地勤務先・留学先の番号)を家族や友人と共有し、国内の緊急連絡先になってもらいましょう。
上記連絡先とあわせて、保険や旅行会社の相談窓口(現地や国内)もリストアップしてメモにしておきましょう。紙に書いて防水加工(ラミネートなど)してパスポートのコピーと共に保管しておくと安心です。
滞在先の最新の海外安全情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、いざという時の緊急連絡が受け取れる「たびレジ」を利用しましょう。
トラブルに対する知識も重要です。渡航前に必ず事例(海外安全HPより)をチェックしておきましょう。
トラブルに適切に対応する
トラブル時に在外公館の援護等を依頼するために、渡航先の在外公館の連絡先を調べておきましょう。トラブル時の緊急連絡先(海外旅行保険の窓口なども含む)をリストにし防水加工(ラミネート)して携帯しておきましょう。
ケガや病気の場合、自分で連絡できない可能性もあります。英語や現地語で緊急連絡先を記して第三者が連絡できるような工夫をしておくと安心です。
在外公館でできること、できないこと
事件・事故 緊急入院時に在外公館ができること
- 医療機関の情報提供
- 家族との連絡支援
- 緊急移送に関する助言や支援
- 現地警察や保険会社への連絡などの助言
- 弁護士や通訳の情報提供
- 死亡された場合のご家族等への支援
「病院との値段交渉」「費用の負担、支払い保証・立て替え」「相手との賠償交渉や訴訟」はできません。
海外では、支払い能力が確認できない場合、適切な治療を受けられないこともあります。高額の治療費や賠償金の支払いには、海外旅行保険への加入が重要です。
盗難紛失時
- 現地警察への届け出に関する助言
- パスポートまたは「帰国のための渡航書」の発給
- 家族や知人からの送金に関する助言
- 弁護士や通訳に関する情報の提供
「被害届け提出の代行」「クレジットカード、トラベラーズチェックなどの失効・再発行手続き」「金銭の供与、立て替え」「遺失物の捜索」はできません。
災害、騒乱などの緊急事態
- 日本人の安否確認への最大限の努力
- 退避の支援
- 治安や安全対策に関する情報の提供
- 家族や知人から送金に関する相談
「退避費用の負担」はできません。しかし解決のための様々な相談に応じるとしています。
緊急時に必要な費用を速やかに用意できることは旅行保険のメリットです。しかし自然災害などは補償の対象外となるケースも多くあります。そこで、特約【旅行変更費用補償特約】(※名称は保険会社により異なります)をつけることで、補償が受けれらる場合があります。
災害・暴動などが例外となっていないか、事前に補償内容を良く読んでおきましょう。
行方不明
- 現地事情にあった捜索の方法、照会、捜索願に関する助言
- 現地警察への捜査の申し入れ
「行方不明者の捜索活動」はできません。約に立つのは旅行保険の特約【救援者費用等補償特約】(※名称は保険会社により異なります)です。
特約に加入済みであることを、緊急連絡先としている家族や知人、組織(会社や学校)に保険連絡先と共に伝えておきましょう。
逮捕・拘禁
- 希望により在外公館職員が本人との面会又は連絡
- 弁護士や通訳の情報提供
- 差別的・非人道的な扱いを受けている場合は関係当局へ改善を求めます
「釈放や減刑の要求」「弁護士、保釈、訴訟などの費用負担、貸付やその保証」「取調べや裁判における通訳・翻訳」はできません。
海外で日本人が逮捕・拘禁される例はゼロではありません。「違法薬物の密輸に巻き込まれる危険性の増加(注意喚起)」等が在外公館から発せらえる場合もあります。「運び屋」になることがないよう、以下の点に注意を。
見知らぬ人物から,内容不明の物品の購入を勧められたり,荷物の運搬を依頼されたりしても,決して応じない。また,知人から,物品の購入を勧められたり,荷物の運搬を依頼されたりした際には,内容物のみならず,容器・カバン等の隅々まで必ず確認し,少しでも不審な点がある場合は,物品購入や荷物運搬を断る。
現地では合法でない行為(賭博など)を把握しておくことも重要です。犯罪に巻き込まれた事例もチェックしておきましょう。
意識と知識が大切です。
トラブルを避けるには事前の知識と、滞在中の危機意識が大切です。
それでもトラブルに遭遇した時、事前知識と、海外旅行保険などで提供されるサービスや補償が自分を守り、支えます。
少しでも内容の充実した保険を選びましょう。